- 未経験からトライアルに応募しても合格するの?
- 未経験から応募するときの注意点は?
- 未経験でも応募できるトライアルってどうやって探すの?
こんな疑問のある方、多いのではないでしょうか?
心配しないでください!
今プロで活躍している人も、未経験の時代がありました。
もちろんわたしも最初は未経験でした!
なので、「未経験だから翻訳者になれない」なんてことはありません!
この記事では、未経験からトライアルに応募する人向けに、応募先の探し方や注意点を詳しく解説しています。
未経験でこれからトライアルを受けようとしている人や、今後トライアルを受けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください!
トライアル全般については下の記事で詳しく解説しています。あわせて読んでみてくださいね!
未経験からでもトライアルに合格できる?
これはもちろんYESです。
誰でも最初は未経験です。
「未経験=トライアルに合格できない」だとすると、誰も翻訳者になれないことになってしまいます。
ところが、今も日々翻訳業界には新しい翻訳者が参入しています。
みんなちゃんと、未経験からトライアルに合格しているんですよ!
ただ、未経験からトライアルに合格するには、いくつかコツや注意点があるのも事実です。
この記事ではこのような「未経験からトライアルに合格するコツ」を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
未経験からトライアル合格までの3ステップ
では、まったくの未経験からトライアルに合格するには、どんなステップをたどればいいのでしょうか?
ここでは未経験からトライアル合格までのルートを簡単に説明していきます!
まず、下の図を見てください。
未経験者がトライアルに挑戦するまでには、主に3つのステップがあります。
ステップ1
未経験者がまずやるべきことは、
- 英語力を高めること
- 専門知識をつけること
- 翻訳スクールに通うこと
です。
専門知識をつけること、英語力を高めることは必須ですが、翻訳スクールには通っても通わなくてもかまいません。
ただ、個人的には翻訳スクールに通うことをオススメしています。
その方が、確実に短期間で翻訳者になれるからです!
翻訳スクールについては以下の記事でくわしく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
専門知識をつけること、英語力を高めること、翻訳スクールに通うことは、どの順番でやっても構いません。
もちろん、複数を同時に進めることもできます!
個人的なオススメは、
- 英語力を高める
- 専門知識をつける/翻訳スクールに通う
です。
まず英語力を高め、TOEIC800~900点または英検1級を目指す
↓
英語力がついたら、翻訳スクールに通いつつ専門知識をつける
この方法が、最も無駄が少ないと思います。
その理由は次のとおり。
- 翻訳をするには結局英語力が必要
→まずは全体的な英語力の底上げをする - 翻訳スクールは中級以上のクラスから始めるのが最もコスパがいいが、中級以上のクラスは専門分野別のクラスであることが多い
→必然的に専門分野の勉強が必要になるので、ここで勉強を始めるのが合理的
もちろん、もともと専門知識がある場合、英語力がある場合は、勉強時間を削ってもOKです。
個々人の状況に応じて、柔軟に対応してください。
ステップ2
ステップ1で英語力・専門知識がついたら、どの程度力がついているか腕試しをしてみることをオススメします。
この目的で利用できる主なサービスは、次の4つです。
- アメリアの定例トライアル
- 翻訳専門誌の誌上トライアル
- TQE
- ほんやく検定
それぞれのサービスについて簡単に説明しておきます。
アメリアの定例トライアル
会員情報サイト「アメリア」が毎月開催しているトライアルです。
アメリアの利用には年会費がかかりますが、サービス内容がかなり充実しているので、個人的には加入をおすすめします!
翻訳専門誌の誌上トライアル
通訳翻訳ジャーナルなどの翻訳情報誌には、毎号誌上翻訳コンテストが掲載されています。
出題ジャンルが毎回違うので、自分の専門分野とはマッチしない場合があります。
そんな場合はバックナンバーを調べてみるといいですよ!
TQE
サンフレアさんが開催している「翻訳実務検定」です。
4ヶ月に一度のペースで開催されており、自宅で手軽にオンライン受験できます。
費用はかかりますが、受験科目が非常に細かく分かれているので、自分にぴったりのジャンルで腕試しができるメリットがあります。
合格すると(株)サンフレアに登録できるよ!
ほんやく検定
JTF(日本翻訳連盟)が開催している検定です。
実施時期は年に2回で、こちらもオンライン受験が可能。
実用レベル1級・2級に合格すると、JTFの「検定合格者リスト」に掲載されるなど、メリットいっぱいです!
基本的にはどのサービスも、過去問や過去の出題内容・訳例が手に入ります。
まずはそれを使って出題傾向をつかみ、ある程度慣れた段階で試験を受験してみるのがオススメです。
トライアル応募の目安としては、
- 定例トライアル:A取得
- ほんやく検定:3級
- TQE:65点以上
- 成績がつくもののみを取り上げています
で十分だと思います。
また、TQEを含めどの検定試験も、「頑張ってるけどなかなか合格できない!」なんてこともあり得ます。
この場合も、ある程度勉強が進んでいるならトライアルに挑戦してみてください!
検定試験と翻訳会社のトライアルは、必ずしもイコールではありません。
確かに定例トライアルなどでいい成績が取れれば、トライアルの合格率はあがります。
でも、定例トライアルでAが取れないからといって、翻訳会社のトライアルに受からないわけではありません。
ぶっちゃけわたしも、プロになってから受けた定例トライアルでBを取ったり、ほんやく検定で3級に落ちたりしています。
実は検定試験でいい成績をおさめる方がむずかしいのかも・・・?
なので、ある程度実力がついてきたと感じるなら、ぜひ一度トライアルを受けてみてください。
案外合格するかも知れませんよ!
ちなみにステップ2は、「やっておくといい」というだけで、やらなくてもまったく問題ありません。
特に翻訳スクール卒業後に、スクール提携のトライアルが受けられる場合は、このステップは飛ばしてください。
逆に、独学で翻訳の勉強を進めている方は、このステップに力を入れることをオススメします。
ステップ3
ステップ2までが終わったら、いよいよトライアルの応募です!
次の章では、未経験でも応募できる翻訳トライアルの探し方を紹介します!
未経験からでも応募できるトライアルの探し方2つ
トライアルの大半は、「実務経験者向け」の案件です。
未経験から翻訳者になる場合は、「未経験者可」の案件を探して応募する必要があります
実は、この「未経験者可」の案件、探すのになかなか骨が折れます。
現時点では、実務未経験者が受験できるトライアルを効率的に探す方法は、主に次の2つです。
- 翻訳スクール提携のトライアルを利用する
- アメリアを利用する
1つずつ順番に解説していきますね!
翻訳スクール提携のトライアルを利用する
翻訳スクールの中には、卒業後に提携会社のトライアルが受験できる講座があります。
提携会社のトライアルを受験できる最大のメリットは、
ことです。
提携トライアルって、ちゃんと合格するの?
そう思うかも知れません。
でも実際、わたし自身がこのシステムを利用して翻訳者になっています!
ちなみに翻訳を始める前に専門知識はなく、受講開始半年後のトライアル受験で数社合格しました。
なので、少なくともまったく使えない「客寄せのためだけの」サービスではないと思います。
- 未経験から翻訳者になれるか心配
- なるべく短期間で翻訳者になりたい
そう考える方は、提携会社のトライアルが受験できるスクールを選ぶのがオススメです。
ちなみに、修了後に提携会社のトライアルが受験できるのは、現時点では次の2つのスクールです。
アメリア
アメリアというのは、日本最大級の翻訳情報提供メディアです。
アメリア内には求人情報も多数掲載されており、中には未経験者可のものも含まれています。
一度アメリアに掲載されいている求人情報を徹底的に分析したのですが、そのときは全求人の20%が未経験者応募可の案件でした。
翻訳会社のホームページなどから未経験者でも応募できる案件を探そうと思うと、いろいろなサイトを行ったり来たりしなければなりません。
それでも見つからない・・・なんてことも本当によくあるので、こういった手間や時間を考えると、アメリアで探すというのはかなり合理的な方法だと思います。
ちなみにアメリアでは、未経験者が応募できる案件のみを絞り込んで表示することができます!
確かに会費はかかりますが、会費以上にメリットがある内容だと思うので、効率よく求人を探したいという方はぜひ入会してみてくださいね!
未経験からトライアル合格までにかかる時間
トライアルの探し方は分かったけど・・・
プロになれるまでにどれくらい時間がかかるの?
そんな不安がある方は、次のデータをご覧ください!
この表は、翻訳の勉強を始めてからデビューするまでにかかった年数を表しています。
一番多いのが1年未満で53人(46%)!
全体の61%が1年以下でプロデビューしていることがわかります。
かくいうわたしは、翻訳の勉強を始めてから最初の仕事(QCチェッカー)をゲットするまでに6ヶ月程度かかりました。
通訳翻訳ジャーナルなどを読んでいると、専門知識がある場合はスクール卒業後すぐ、翻訳学習開始から実質3ヶ月程度で初仕事をしている例もあります。
個人の状況や背景によってさまざまだとは思いますが、一般的には1年以内くらいでプロデビュー(トライアルに合格)できると考えていいかと思います。
ただ、上のグラフでも分かりますが、長いと5年以上かかっていますよね・・・
まれに長期化することもあるので、なるべく「最短距離で」プロになることを心がけてください。
やっぱり長引くと、どうしてもモチベーションが下がってしまうと思うので!
未経験からトライアルに応募するときの注意点
最後に、未経験からトライアルに応募するときの注意点についてお話しします。
未経験者に限らず、トライアル受験者に全員が気をつけるべきチェックポイントやよくある疑問については別の記事で解説しています。
ぜひ合わせて読んでみてくださいね!
英語スキルを具体的に示す
未経験から応募する場合には、TOEICや英検などの英語スキルを具体的に示しましょう。
応募者に実務経験があれば、ある程度英語力があることが分かりますよね。
でも、あなたが未経験者の場合、翻訳会社は何を手がかりにあなたの英語スキルを判断していいかわかりません。
こんなとき、具体的な点数で英語スキルが書いてあると、あなたに一定の英語力があることの証明になります
もちろん、TOEICの点数や英検の級が低い場合は、書くと逆効果です。
履歴書に書く目安は、TOEIC850点以上、英検準1級以上としてください。
関連する職歴は詳しく記入する
翻訳業界では、何らかの専門知識や業界経験があるととても有利です。
たとえば、
- 専門分野が金融:銀行や証券会社での勤務経験
- 専門分野が特許:弁理士事務所での勤務経験
- 専門分野が医薬:薬剤師の資格
などがあると、書類審査はもちろん、トライアルでも有利になる可能性が高いです。
このような経験がある場合は、最大限活用しましょう!
具体的にどんな会社でどんな研究や業務をしていたのか、応募書類(履歴書や職務経歴書)に詳しく記載するのがオススメです!
もし業務で英語を使った経験があるのであれば、それも書いておくとベターです。
とはいえダラダラと書くと印象が悪いので、採用担当者がテンポよく読めるよう、分かりやすく簡潔に必要十分な情報を書くようにしましょう!
スクール通学歴があれば記載する
もしトライアル応募前にスクールに通った経験がある場合は、応募書類に記載しましょう。
複数通った経験があるのなら、すべてのスクールの内容や期間を書いておくのがオススメです!
アメリアの未経験者可の求人では、業務未経験でも「スクールに通っていた経験があれば」応募できるものが多いです。
つまり、翻訳スクールへの通学歴があると、翻訳会社は「翻訳の基礎はできている」と考えて、プラスに評価している場合が多いということです。
せっかくお金や時間をかけてスクールに通ったのであれば、最大限その事実を活用していきましょう!
まとめ
今回は未経験者がトライアルに挑戦するときに取るべきステップや、注意点について解説してきました。
翻訳トライアルは合格率が低く、トライアル応募者に対する合格者の割合は10~20%以下だと言われています。
でも、10人中1人や2人は合格すると考えると、案外狭き門ではないのかも・・・と思いませんか?
最初は、
未経験からちゃんと翻訳者になれるかな・・・?
って心配ですよね。
わたしも最初はそうでした。
でも、今活躍している人は、みんなその「不安な時期」を経験して翻訳者になっています。
1つだけわたしからアドバイスをするならば、
ということです。
上にも書きましたが、勉強の時間が長引けば長引くほど、焦るしモチベーションも下がっていくからです。
短期間で翻訳者になるためには翻訳スクールを利用することをオススメしますが、もちろん勉強の仕方は人それぞれでOKです。
このサイトを参考に自分に合った方法を見つけ、最短で翻訳者を目指してくださいね!
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