- 翻訳に興味はあるけど、翻訳者になるまでにどんなことをすればいいの?
- スクールに行ったりして、かなりお金がかかるんじゃないの?
- 何年もかかるんだったら途中で挫折しそう・・・
そんな風に思っていませんか?
実は、正しいルートを進めば、翻訳者になるのにそんなに時間はかかりません。
実際私は、スクールに通い始めてから半年で仕事を獲得し、1年ちょっとで翻訳者デビューしました!
デビューまでにかかったお金はざっくり20万円くらいです。
どうですか?
案外簡単そうじゃないですか?
この記事では、私が在宅翻訳者になるまでの道のりを紹介しています。
最後まで読めば、「在宅翻訳者になるのってそんなに難しくないんだ」と納得してもらえると思います!
翻訳者になるまでのハードルが高そうでためらっているあなた!
どう動けばいいのか分からなくて困っているあなた!
この記事は、そんなあなたのために書きました。
ぜひ参考にして、翻訳者への第一歩を踏み出してください!
翻訳者をめざしたきっかけ
私は大学院を卒業後、約5年間メーカーで生産管理の仕事をしていました。
翻訳という仕事にぼんやりと興味はあったものの、実際に勉強を始めることはありませんでした。
そんな私が本格的に翻訳者を目指したのは、長女を妊娠・出産したのがきっかけでした。
翻訳者を目指したきっかけについてはこちらの記事に詳しく書いているので、興味がある方は読んでみてくださいね。
翻訳者になるまでにかかった時間
長女が1歳になる直前の2011年4月に、私は翻訳スクールに通い始めました。
最初のスクールには2ヵ月半通いました。
卒業後は独学で勉強を進めていましたが、専門知識を深めるため、夏頃に別のスクールへの通学を決意。
このスクールには2011年10月~翌3月の5ヵ月間通学しました。
2つ目のスクールへの通学とほぼ同じ時期に、卒業した学校の母体である企業のQCチェッカーに応募し、見事合格しました。
はっきりとは覚えていませんが、仕事を始めたのは11月頃だったと思います
また、2つ目のスクールは卒業後トライアルを受験できたので、卒業して1ヵ月後の4月頃に4社のトライアルを受け、うち1社に無事合格しました。
合格した会社から初仕事を受注したのは、その2ヵ月後の2012年6月でした。
時系列がややこしくなったのでちょっとまとめます!
なんかもうちょっと長く通った気もするけど、スクールのホームページを見てたら3ヵ月とあったので・・・
初の翻訳関連業務!
こうして見ると分かるように、翻訳関連の初仕事をゲットしたのは、スクールへの通学開始から半年ちょっとです。
さらに、トライアルを経て初仕事を受注したのは、スクールに通い始めてから1年2ヵ月後ですね。
案外早くないですか?
実際、当時の私もスクールから実務までこんなにスムーズにつながるなんて思っておらず、結構驚きました。
「もぐさんはたまたまラッキーだったんでしょ」
って思っているそこのあなた!
そんなことありません。
私が特別早いわけではなく、もっと早くデビューした人はたくさんいます。
派遣やQCチェッカーの仕事であれば、スクール通学後半年程度で十分合格できるだけの力がつきます(もちろんちゃんと勉強した場合です)。
トライアルにしても、早い人なら1つ目のスクール卒業後に受験して合格してしまいます。
実際過去の通訳翻訳ジャーナルの特集記事を読んでも、3ヵ月のスクール卒業後すぐにトライアルを受験して合格した例が紹介されています(2016年秋号)。
もともとの英語力が高く、そこに加えて深い専門知識があると有利なようです!
何はともあれ、私が学習開始から翻訳者になるまでにかかった時間は1年と少しでした。
翻訳者になるまでにかかったお金
上に紹介したように、私は在宅翻訳の仕事を受注するまでに、2つのスクールに通っています。
それぞれの料金を合計すると、
1つ目のスクール | 72,270円 |
2つ目のスクール | 152,100円 (教材費、入学金込み) |
合計 | 224,370円 |
え?安くない?
自分で計算しててそう思いました・・・。
余談ですが、最近わたし、プログラミングに興味があるので、プログラミングスクールのホームページをよく見るんですよ。
そしたらフツーに1校通うだけで40万とかしますからね・・・。
英会話スクールも、2〜3ヵ月で30万以上かかるなんてザラです。
もちろん、参考書籍を買ったり、辞書を買ったりと、こまごまとした出費はありました。
それでもトータル30万以下で済んでいるのではないかと思います
翻訳学習、思った以上に低コストでした。
翻訳者になるまでの具体的な道のり
ここまで、翻訳者になるまでにかかった費用や時間についてざっくり紹介しました。
が、もうちょっと掘り下げて知りたいという方のために、ここでは私が翻訳者になるまでにたどった道のりについて、もう少し詳しくお話ししようと思います。
興味のない方や時間のない方はこちらまで飛ばしても大丈夫ですよ!
長女の育休期間を利用してスクール通学開始!
私が翻訳学習を始めたのは、長女が1歳を迎える直前の4月でした。
育休は翌年の3月末まで取っていたので、仕事復帰まであと1年は時間がありました
翻訳の勉強を始めようと思ったのは、長女が生後半年の頃。
このまま会社で働くのに疑問を感じて、在宅でできる翻訳という仕事に魅力を感じたのがきっかけでした。
このあたりのことについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
興味がある方はぜひ読んでみてくださいね!
スクールに通って問題になるのが、通学中誰が長女の面倒を見るかということ。
実家は遠いし、旦那はもちろん会社があるしで、結局一時保育を利用して乗り切ることにしました。
当時私が住んでいた市はまだそれほど一時保育の争奪戦が激しくなく、比較的希望通りに利用予約が取れたので助かりました。
そんなわけで、通学と学習のため長女を週に数日保育園に預け、私は翻訳学習を始めました。
スクール通学1校目
1つ目に通ったスクールは、サンフレアさんでした。
専門分野は医学・薬学にしようと思っていたので、通学の中級講座「医学薬学」を受講しました。
別に医学薬学分野の専門知識があったわけではありません。
ただ、その頃に読んだ翻訳関係の雑誌に、「医薬は値崩れしにくい」「需要が安定している」と書かれていたのと、ITや工業よりは興味が持てるかと思って選びました。
実際、その後10年にわたり飽きずに続けられているので、あながちこの選択は間違っていなかったと思います
サンフレアさんでは、翻訳の基礎からはじまり、専門分野の知識まで幅広く学習しました。
今まで学校英語しか知らなかった私にとって、翻訳は新しく覚えることばかりで、とても刺激的でした。
学校がない日も、育児の合間を縫って毎日復習や予習をし、慌ただしく日々が過ぎていきました。
資料の探し方、検索の仕方、言葉の選び方など、基本が一通り身についたかと思う頃に受講期間が終わり、1つめのスクールを卒業しました。
QCチェッカーとして勤務開始!
卒業後は講座の復習をしながら、TQEの受験を目指して勉強していました。
正確な時期は覚えていませんが、夏か秋頃に1度TQEを受験したものの、あえなく不合格になりました。
ちょうどその頃、サンフレアさんの求人を見ていたら、治験文書のQCチェッカーを募集していました。
- QCチェッカーとは、文書内の数値などを重点的にチェックするチェッカーのことです
応募要件も厳しくなく、未経験でも応募できたので、試しに応募してみたところ合格をいただきました。
このQCチェッカーというお仕事は、今は在宅でもできるようですが、当時は業務に慣れるまでは出社する必要があったので、週に何度か出社して作業するようになりました。
この業務は、製薬会社さんが依頼した実際の治験文書について、記載されている数値などの整合性を確認する作業でした。
かなり細かいチェックが必要で難しい部分もありましたが、実際の治験文書に触れることができ、治験文書で使われる用語や治験文書の構造などについて、知識を深めることができました。
数ヶ月感の短い勤務でしたが、勉強になる部分が多く、以降の翻訳でも大いに役立ちました
今も募集されているようなので、興味のある方は応募してみてくださいね!
スクール通学2校目
QCチェッカーを始めたのと同じ頃、2つ目のスクールに通い始めました。
2つ目のスクールでは、治験分野に特化して学習できる講座を受講しました。
1つ目のスクールでは医学分野を広く浅く勉強したのですが、もう少し特定の分野に絞って深い知識を身につけたいと思っていたので、今度はある程度需要のある「治験分野」に特化した講座を受選びました。
ちょうどサンフレアさんでの仕事で治験関係の文書を扱っていたので、講座で学習した内容が直接仕事にも役立って、とても有意義でした。
このスクールのよかった点は、卒業後に提携企業のトライアルが受講できたところです!
むしろ、本当の受講目的はこれだったと言っても過言ではありません。
しかも、トライアルは、卒業後1回きりではなく、複数年にわたり何回も受験することができました。
アメリアなどに掲載されている求人は通常未経験だと応募できないので、このシステムはめちゃくちゃ助かりました!
このスクールには、月に2回土曜日に通学しました。
土曜日開講だったので、子どもは旦那が見てくれました。
5ヵ月ほど通ったところで卒業し、トライアルに進みました。
トライアル合格!
2つ目のスクール卒業の1ヵ月後、2012年の4月に提携会社のトライアルを受験しました。
受験するトライアルの数に制限はなかったものの、まだ作業速度が遅く、限られた時間内でたくさんの訳文を作成することができなかったので、1回目は4社に絞って受験しました。
全力を出して受験したのですが、うち3社は不合格になり、合格したのは1社でした
でも、翻訳者になると決意してから初めてのトライアル合格!
とても嬉しかったのを覚えています。
初仕事ゲット!
合格の連絡をいただいてから、翻訳会社さんと契約を交わしました。
当然すぐに依頼は来ませんでしたが、この年の4月からは私も仕事に復帰していたのでばたばたしており、あまり気にしていませんでした。
初めてお仕事の依頼が来たのは6月。
トライアル合格の連絡を受けた1ヵ月後くらいでした。
初仕事は、ガチガチの医学文献ではなく、比較的短いPR動画の字幕翻訳のようなものでした。
内容も易しかったので、初仕事としてはとても取り組みやすいものでした。
その後は、この会社から時々依頼をいただきつつ、自分でもアメリア経由でトライアルに応募したり、2つ目のスクールのトライアルを受験したりして、少しずつ翻訳会社への登録を増やしていきました。
この年の10月には次女が生まれたのですが、その2~3ヵ月後の年明けくらいから仕事を再開し、ベビーシッターさんに面倒を見てもらいつつ仕事をしていました。
こうして見ると、ただ夢中でその時々にやれることを全力でやってきた、という感じです。
特段戦略もなかったし、そもそもどうすれば翻訳者になれるかを教えてくれる人もいませんでしたから・・・。
ただ、振り返ってみて「これはやっていてよかったな」ということはいくつかあります。
次の項目では、この「翻訳者になるためにやってよかったこと」を紹介します。
翻訳者になるためにやってよかったこと
ここまで、わたしが翻訳者になるまでの具体的な道のりについて紹介してきました。
ここからは、「わたしが翻訳者になるためにやってよかったこと」を4つ、順番に紹介していきますね!
育休期間を長めに設定
私は、育休期間を長めに設定していました。
私のいた会社では最長3年育休を取れたのですが、さすがに3年取ると戻ってくる気が失せそうだったので、なんとか2年に抑えました。
産休に入る前から「育休中は翻訳を勉強しよう!」と意気込んでたわけではありません
育休を2年取ったのは、「どうせ仕事に復帰したら子どもとゆっくり過ごせなくなるだろうから、せめて育休を長く取って子どもとゆっくり過ごしたい」と思ったからでした。
ところがいざ子どもが生まれ、育てているうちに、「今の会社違うな・・・」と感じ始めるようになりました。
これは↓の記事でも書いたことですね。
それで翻訳の勉強を始めたわけですが、正直1年間の育休で仕事に復帰していたら、とても勉強の時間は取れていなかったと思います。
私の場合は育休を長めに設定していたから勉強する時間が確保でき、翻訳者としての道が開けました
正直育休を取る時点では、先のことは見通せてはいませんでした。
ただ、これから育休を初めて取る方に何かアドバイスができるとしたら、
- 出産後に何らかの心境の変化が起こる可能性があること
- そしてそのために、できれば長めに育休を取っておくとよい
ということです。
トライアル特典のあるスクールへの通学
私が通った2つ目のスクールは、卒業後に提携会社のトライアルを受験できました。
何度も書いていますが、未経験だと応募できる求人自体が少ないため、私はこのシステムに大いに救われました。
実務経験が積めたのも、実務経験を武器に他の求人に応募できるようになったのも、このトライアル特典のおかげです
実務未経験で翻訳者になりたい方には、トライアル特典のあるスクールがめちゃくちゃオススメです。
私みたいに2校目として通う選択肢もあるので、ぜひ前向きに検討してください!
未経験からのトライアル応募については、こちらの記事も参考にしてください!
比較的敷居の浅い業務での実務経験
私はスクール通学後、半年程度でサンフレアさんのQCチェッカーに応募して採用していただきました。
比較的応募条件のゆるい敷居の浅い業務だったにも関わらず、取り扱う文書がとても専門的で、初心者の私には勉強になることばかりでした
翻訳の仕事をする上では、英語能力だけではなく、専門分野の文書でどんな用語や表現が使われているかを知っておくことも重要です。
専門分野についてあらかじめ深い知識がないのであれば、比較的難易度の低い業務に応募して、そこで短期間でもいいので仕事をすることも考えてみましょう!
実務経験にもなるし、何よりあなたの翻訳スキルが数段アップします!
アメリア入会
私は翻訳学習を始めた最初の年にアメリアに入会しました。
翻訳を学習してすぐの頃は、どうやったら翻訳者になれるのか、どんなことを勉強すればいいのかなど、分からないことだらけですよね。
アメリアはコンテンツが非常に豊富で、他の人がどうやって翻訳者になったのかを紹介するインタビュー記事や、トライアルに関する情報なども載っているので、右も左も分からない初心者の私にはめちゃくちゃ有益でした!
アメリアには毎週新着求人が追加されるので、応募できそうなものには積極的に応募していました!
アメリアでの応募から実際の取引につながった企業も複数ありますし、初心者なら入っておいて損はないと思います!
まとめ
知り合った人に「翻訳者をやってます」と言うと、「すごい!」とよく言われます。
それだけ翻訳者というのはなるのが難しく、なかなか就けない職業だと思われているのかもしれません
でも、実際に翻訳者への道を駆け抜けてきた身からすると、特段何も難しいことはしていないように思えます。
フツーにスクールに行って勉強し、テストを受けて合格した。
本当にこれだけです。
この記事を最後まで読んでみて、どうでしたか?
めちゃくちゃ大変そうでしたか?
案外そうでもなかったのではないでしょうか?
「思ったより簡単そう」
「私にもできそう」
そう思って頂けたのなら、ぜひ今日から行動を起こしてください。
私みたいに、1年後には翻訳者としてデビューしているかもしれませんよ!
人間は、挑戦して失敗した場合より、挑戦しなかった場合に大きく後悔するといいます。
迷っているなら、まずは小さな事から行動を起こしてみませんか?
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